占いコラム|茅の輪くぐりって何?夏越しの祓を理解して 残り半年もつつがなく

茅の輪くぐりって何?夏越しの祓を理解して 残り半年もつつがなく

日本全国の神社では、1年間を通じて様々な年中行事が行われています。

今回は、その中でも梅雨から夏にかけて行われる「大祓」(夏越しの祓)と、それに伴い全国各地で行われている「茅の輪くぐり」や「人形代」についても簡単にご説明したいと思います。

様々なスピリチュアルな事柄が身近になってきた今、以前にもまして神道や神社に興味を持たれる方も多くなってきているのではないかと思います。


そのような中でも、私たちの身近で容易く体験が可能な各神社での「大祓」(夏越しの祓)と茅の輪くぐりとは一体どのようなものなのでしょう。


そのような疑問に順を追ってご説明いたします。

 

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「大祓」の起源

もともと「大祓」は、大宝律令によって正式な宮中の年中行事に定められた由緒正しい宮中祭祀です。

この祭祀の様子は様々な文献や「日本書紀」「古事記」などで伝えられています。


毎年6月と12月の末日に、親王、大臣以下百官を朱雀門(すざくもん)前に集めて行なっていましたが、その際には卜部(うらべ)※も同席し、解除(はらえ)を行っていました。


ですがそれが室町時代に起きた応仁の乱でいったんは廃止となり、1871年(明治4年)に明治天皇が400年ぶりに復活させ、その後も連綿と続いてきたのが宮中祭祀における「大祓」です。

 

一方民間では、応仁の乱以後も再興され、内侍所や一部の神社で「夏越神事」「六月祓」「夏越しの祓」などと呼ばれ、形式的な神事のみが伝わってきました。


そしてそれが長い時を経て、現在の全国各地で執り行われている神社での恒例式へとつながっていったのです。

 

※卜占(ぼくせん)による吉凶の判断をつかさどった氏族

 

 

神社の大祓

現在の各神社で執り行われている「大祓」は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらい)を起源としたもので、6月と12月の晦日に行われる年中行事です。


特に6月のものは「夏越の祓」「名越しの祓」(なごしのはらい)と呼ばれ、常に清らかな気持ちで日々を過ごすことができるよう、心身の穢れや災厄の原因となる知らず知らずに犯してきた諸々の罪・過ちを祓い清める儀式。


半年間の罪や穢れを祓いおとし、心身ともにリセットをして気持ちを新たに元気に再スタートしよう…ということですね。

 

次項からは、その「夏越しの祓」に際して多くの神社で行われる「茅の輪くぐり」や「人形代」について簡単にご説明をいたします。

 

 

茅の輪くぐり

全国各地で行われている「茅の輪くぐり」は、茅や藁を束ねた「茅の輪(ちのわ)」を神前に立て、これを3回くぐる「日本書紀」に由来する儀式のひとつです。


茅(かや)は、勢いよくまっすぐに成長するところから邪悪を寄せつけないといわれ、それをくぐることで、半年間の罪・穢れを祓いおとすのです。

 

くぐり方は各神社で異なることもありますが、もっとも基本的なものと言われているのが次の方法です。

 

・1周目:正面で礼、左足で茅の輪をまたぎ、左回りで正面に戻る
・2周目:正面で礼、右足で茅の輪をまたぎ、右回りで正面に戻る
・3周目:正面で礼、左足で茅の輪をまたぎ、左回りで正面に戻る

 

また茅の輪をくぐる際には、神拝詞(となえことば)を声に出さずに唱えるのですが、前述のもの以外にも各地で様々なものがあるようです。


中でも代表的なものは以下のようなものでしょう。

 

「祓い給へ 清め給へ 守り給へ 幸え給へ」
 (はらへたまえ きよめたまへ まもりたまへ さきはえたまへ)

 

その他にも神社によっては、1周ごとに神拝詞が違う場合もあり、以下のようになっていることもあります。

 

・1周目:水無月の 夏越の祓するひとは 千歳の命 延ぶというなり
・2周目:思ふ事 皆つきねとて麻の葉を きりにきりても 祓へつるかな
・3周目:宮川の 清き流れに禊せば 折れることの 叶わぬはなし


また祭神が違うと神社ごとに作法やくぐり方が異なる場合もありますので、事前に問い合わせてみられるのも良いかと思います。

 

人形代

ひとがた・形代とは、お祓いや御祈祷をする時に、その人の身代わりとして使われる道具です。


夏越し祓いの人形代は、大祓の前に天皇に祓刀と人形を奉って祝詞を奏上し、天皇は自分の息を吹きかけて自身の災禍を移し憑けるということに始まった風習です。


現在では、各神社より配られる「形代(紙を人の形に切り抜いたもの)」で身体の悪いところを撫で、息を吹きかけて罪穢を移したものを川や海に流す…という方法で行われています。


形代には姓名と年齢を書き込みますが、年齢は「数え年」でかくようになっていますので、間違えないようにしましょう。


手順は以下の通りです。

 

1.形代に名前と年齢を書く。
2.形代で身体をなでる。(悪い部分は重点的に)
3.形代に3回息を吹きかける。


以上を行った後に、神社にお納めします。

 

厄落としをしてスッキリ

このように、夏越しの祓で茅の輪をくぐったり形代に罪穢を移して流すことで気分も新たに残りの半年間を過ごせるようになるのですが、毎日の生活の中で手軽にできる厄落とし(浄化)の方法もあります。

 

一番簡単な方法は、入浴の際に湯船に粗塩(あらしお)を入れるやり方。
お風呂に入るその前に、粗塩をひとつかみ湯船に投入するのです。


祓いで効果的な要素の代表的なものは「火」「水」「塩」ですが、お風呂(お湯)はまさにその「火」と「水」が融合したものです。


そこにもうひとつの要素である「塩」を入れ、自分自身の身体を清め穢れを祓うことが可能です。


また、今日はとくにすぐれない…という時には、さらに酒をひと回しほど入れることで、その効果は倍増します。

 

これは特別な日に行うというわけではなく日々行うことができますので、是非取り入れてみていただければと思います。


また空間の浄化には、これを霧吹きなどに入れて該当の場所にスプレーするなど様々に応用がききますから、工夫をして上手に使ってみられてくださいね。

 

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momoko.(ももこ) ●占い師 ●占い講師 ●ヒーラー&エネルギーマスター 福岡県出身。 或る霊能者のす...
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